【1】ショッピングカート、その仕組とメリットについて
1-1.カートを取るとは権利を得ること
ショッピングカートとは、単に「カート」とか「カートボックス」とも表されますが、商品詳細ページ画面右に表示されたこの部分のことです。もしあなたがこの位置を獲得できれば、あなたのストアがページトップに表示され「この商品は○○○(あなたのストア名)が販売し、Amazon.co.jp が発送します」と表示されます。
多くの購入者は、このカートボタンをクリックし購入手続きに入ります、カートを取るだけで、断然有利になることもおわかりでしょう。カート獲得とか、カートを取るとは複数の出品者が存在する中、絶対有利な権利を得ることを意味します。
1-2.知っておきたい3つの購入パターン
アマゾンでは購入したい商品が決まったら、「カートに入る」をクリックして購入手続きにすすみますが、その購入パターンは3つあります。
- トップページに右に表れた「カートに入れる」をクリックする。
- 「こちらからも購入いただけます」の中より選び、カートに入れるをクリックする。
- 「新品・中古の出品」リンクをクリックし、表示された商品の中より選びカートに入れるをクリックする。
この3つの内(1)がショッピングカートであり、断然有利であることは説明した通りです。ただしこの特等席を得られるのは「ひとりだけ」また「新品」商品であることが1番の選択肢とされているようです。
また(2)については最大3人までの獲得者が選ばれ表示されます。双方それぞれ出品者のストア名が表示されていますが、出品者が誰かなど購入者はほとんど気にはしないはずです、むしろアマゾンから買っていると思っている方も多いのです。
そして3つ目のパターンであるのが(3)「新品・中古の出品」より選択することです。このリンクをクリックすると、全出品者の商品ページが一覧で確認できます。アマゾンでは複数の出品者が同一の商品を出品することが可能です。ただし一商品に対し商品ページもひとつです。
したがって出品者が多ければ、出品者の数だけ商品が異なる価格や条件で並ぶこととなります。参考画像では、新品の出品者は15名となっています。
1-3.出品者が多ければカートの獲得競争が起こります
参考画像では新品出品者の内、赤枠で囲ったAがカートを取得し、Bが「こちらからも購入いただけます」を取ったことがわかります。
このように出品者が複数存在する場合、カートの獲得競争が起こるわけです。もちろんアマゾン自身も販売を行っていますので、アマゾンがカートを取ることも多いのですが。
この画面から販売価格や送料などを比較して購入されることもあるでしょう。よく見るとカート価格より安い出品者もいるのです。でも、やはりカートに比べれば条件は不利と言えそうです。では次にこのカート獲得のための資格や要件について考えてみましょう。
【2】まずはカート獲得の資格を満たすことから
2-1.FBA出品者であれば資格を得られます
ではどうすればこのカートを獲得できるのでしょうか。ここでポイントとなるのは、この権利は出品者に平等に与えられたものではない、ということです。カート獲得にはまず「カート獲得資格」を満たすことが必要となるからです。しかし、
ではFBA出品者以外である場合はどうでしょう。
2-2.満たされなければならない条件とは
ガイドラインによると、出品者のパフォーマンスを評価したうえでの判定となるようですが、まず大口出品者である必要があります。また獲得資格の判定には、
- 注文不良率
- キャンセル率
- 出荷遅延率
この値の健全性が指標となっているようです(指標の現状については、アカウントの健全性ページで確認できます)また一定の注文数を満たしていることも必要である旨の記載もあります。
しかしこれ以上具体的なことはわかりません、資格を得るにはFBA出品サービスを利用すること、これ以外に明確なことはわからないのです。
【3】カート獲得の条件とは
3-1.肝心なことはわかりません
では肝心のカート獲得となる条件についてはどうでしょう、やはり明確な基準値や指標などは明示されてはいないようです。
カートを獲得しなければ売れないわけではありません。しかしこの効果は絶大であり誰もが目指すものでもあります。次にその獲得のヒントについて推測してみます。
3-2.カート獲得の確率を上げるためにできること
アマゾンでは獲得資格を満たしていることを前提に、カート獲得の確率を上げるためにできることとして、以下の4つの項目が掲げています。ただし繰り返しますがこの要件を満たせば獲得が保証される、といったことはありません。
- 競争力のある価格を設定すること。
- プライムや配送料無料サービス。
- 優れたカスタマーサービスを提供すること。
- 在庫を切らさないこと。
この条件を満たし、常に購入者から高い満足度を得ていること、その中から新品の商品と中古品でそれぞれ1つずつショッピングカートボックスが与えられるようです。個別に推察してみましょう。
【4】カート獲得競争に勝つためにするべきこと
4-1.競争力のある価格を設定すること
価格設定についてですね。まずポイントは現在におけるカート価格がいくらなのか、そしてその価格よりもかけ離れた金額ではと難しいということです。しかし「最安値=カート獲得」とは限らないとも言えそうです。
ただライバルはFBA出品者でいいと思います、したがってチェックすべきはFBA最安値です。一概には言えませんが多少価格が上回っていても充分狙えます。
また「次を目指す」こともアリです、ライバルの商品が売れたら、次にあなたに回ってくるような価格を読み出品する、これも戦略の一つです。
4-2.プライムや配送料無料サービスが利用可能
複数の配送オプションが設定されていることですね、FBAを利用されれば問題はないのでしょうか。
4-3.優れたカスタマーサービスを提供すること
これについてはカート資格獲得条件とダブりますが
- 注文不良率
- キャンセル率
- 出荷遅延率
のほか
- アマゾンのポリシーを遵守しているのか
- 購入者様からの問い合わせにタイムリー(24時間以内)に回答をしているのか
- 購入者からの評価
といった点がポイントとなるのではないでしょうか。
4-4.在庫を切らさないこと
たとえば「出品された商品と同じカテゴリー・同じジャンルの商品の在庫数もカート獲得のポイントかもしれない」そんな意見も聞いたことがあります。参考にされてもいいのではないでしょうか。
【5】カート獲得率の確認方法
5-1.ビジネスレポートを参照します
カートの獲得状況についてはビジネスレポートから確認が可能です。
ビジネスレポートをクリック後「(新)商品別詳細ページ売り上げ・トラフィック」をクリックし表示される表によって確認ができます。
- カートボックス獲得率が低いもの。
- 取得率が高いのに売残っているもの。
を見てみましょう、単純に考えられるのは「価格」の設定でしょうか。ただくれぐれも、カート獲得のため安易に価格を下げるといった行為は慎みたいところです。
5-2.カートの「独占」はできません
しかし、せっかく獲得できたカートでも「独占」はできません。基準や間隔・頻度も不明でありランダムに入れ替わります。
また新品であればカート獲得はたしかに有利です、しかし相場を読み値が吊り上がるのを待つこともひとつ、また中古品であればカートの獲得とは別に状態や説明文での差別化も充分可能です。
あとは試練錯誤!としか言いようがないようです。
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